日記2001年03月03日

ト-ストとコ-ヒ-と目玉焼きの朝食。目玉焼きに「オリバ-激辛どろソ-ス」をかけてみるとウマイ。台所の壁に掛けてある時計が止っていたので電池を換えようとする。単三電池だと思ったらコイン電池だった。換える電池が無いので時計を壁に戻そうとするが、フックにうまくかからず時計が床に落ちる。ガラスが割れて時計がダメになってしまった。

市役所に学童保育の申し込みに行く。奥さんが書類を出しに行っている間、そばの公園で待つ。風が強くて寒い。グラウンドでは3人の若い男がサッカ-のフリ-キックの練習をしている。ボテボテのゴロのシュ-トをキ-パ-が取り損なっている。噴水の水がヘンなリズムでバサッバサッと音を立てている。砂場に行くと、一面に鳩の足跡が付いていて、近くの建物の屋根にたくさんの鳩が並んでとまっている。息子がヒコ-キ雲を発見する。

子供たちを歯医者に連れていく。ついでに歯医者の向かいの郵便局でワ-ルドカップのチケット申込用紙をもらおうとするが、土曜は休みなのだった。歯医者が終って、車に乗り近所のファミレスに行くために歯医者の前の交差点でUタ-ンすると、郵便局の陰から男女2人組の警官が飛び出してきて止められる。Uタ-ン禁止の取り締まりをしていたのだ。郵便局の横の道に車を止めるように言われる。僕の後にも次々に車が止められて郵便局の横の道が車でいっぱいになる。警官が無線で応援を呼ぶ。

「事故が起きるといけないのでUタ-ンしないで下さい」と言われる。車から降りて「それなら、こんな所で捕まえるより、みんながUタ-ンしているところに立ってUタ-ンをやめさせろよ」と言うと「警察官に一日中立っとけと言うんですか」と反論される。警官は僕に標識の位置を確認させて「標識は警官と一緒ですから」と言う。10年ぶりに青キップを切られる。ハンコを持っていたので拇印を押さずに済む。あれは指がベタベタして不快なものである。「この日に出頭しろと書いてありますが、反則金を納めれば出頭しなくてもいいです、お金で済みますから」と説明される。

ファミレスで食事をしてから、所用で大阪市内まで行き、夕方家に帰る。夕食は奥さんが牛丼を作る。「やまつ辻田の柚子七味」をかけて食べる。「柚子七味」はとてもうまい。自家製ビ-ルも非常にうまい。奥さんもうまいうまいと言っている。明日また仕込んだら?と言われる。僕のやることには大体批判的な奥さんも納得するくらいうまいのだ。

日記2001年03月09日

朝、玄関を出ると雪が降っている。息子が喜んで「積もらへんかなあ」と言うが、積もりそうにない。子供たちを保育園に送ってから会社へ行き、昼まで仕事をする。昼に会社を出てバスで駅まで行く。プラットホ-ムでふいに鏡に映った自分の姿を見る。痩せて少し猫背の冴えない男。ちょっと背筋を伸ばす。空いた電車のシ-トに座ってぼおっとしているうちに電車が難波に着く。

久しぶりにおいしいミンチカツを食べようと長崎本舗に行ってみる。店の前が白いボ-ドで塞がれていて、「○月×日、ナントカ・カフェOPEN」と書いてある。つまり改装中である。そのナントカ・カフェが豚カツ屋だとは思えない。おいしい豚カツやミンチカツを揚げる長崎本舗のおじさんは店を閉めてしまったのだ。

地下街をうろうろして他の店を探す。「ザ・丼」があったので入る。本日のオススメは「山かけサケとろ丼」ですと言うので、それを注文する。文庫本を読みながら待とうと思ってペ-ジを開いたところで早くも「山かけサケとろ丼」が出てくる。本日のオススメなので味噌汁と漬物が付いている。ワサビをたくさん乗せてゴマダレをかける。ビ-ルを飲みたいところだがやめておく。食べ始めたところでサラリ-マンおやじ3人組が入ってくる。通路を挟んで僕の隣に座ったおやじの整髪料がぷ-んと臭ってくる。なんでそんなニオイを振りまいてるんだ?

食べ終って店を出て歩く。途中で大きなケ-タイ電話屋の前を通る。僕はケ-タイというものを持ったことがない。あれば便利に決まっているが、いらない。地下街から地上に出てみると吹雪だった。ア-ケ-ドのあるところまで戻り、ジュンク堂まで歩く。ゲ-ムセンタ-を通り抜ける時に一通りチェックしてみるが、やりたいようなゲ-ムはない。最近ゲ-センの進歩は止っているんじゃないのか。おまけに、この間まで片隅に2、3台置いてあったピンボ-ルをやろうかと思ったら無くなっていた。

文芸の棚を見る。橋本治の「さらに、ああでもなく、こうでもなく」を買う。村上春樹に関する文芸評論本が何冊か出ているが買わない。スポ-ツの棚で、ラグビ-の平尾が河合隼雄や野球の古田と対談している本と「長嶋はバカじゃない」という本と江夏豊に関する本を立ち読みする。趣味の棚でビ-ル作りの本を立ち読みするが大体判っていることしか書いてない。女性誌の棚でクレアに載っている村上春樹のインタビュ-を読む。ブレイン・サイエンスの棚を一通り見る。布施英利さんの「絵筆のいらない絵画教室」を買う。思想・哲学の棚を見る。ベイトソンの「精神の生態学」に続いて「精神と自然」の新版が出ている。良いことである。喫茶コ-ナ-でコ-ヒ-を飲もうと思ったが、大阪本店のチケットしかなかった。

ジュンク堂を出て南海通りを歩く。相変わらずニセブランドバッグ売りがいる。南海難波で地下に降りてJR難波まで歩く。OCATの地下の入り口のあたりで若い男女3人がダンスの練習をしている。電車を一本やりすごして1時間に一本しかない関空快速に乗る。車内アナウンスは感じの良い女性の声だった。電車のアナウンス特有の変なアクセントが無くてとても好感の持てる話し方である。

電車を降りて駅の近くのミスドに行き、明日の朝食用にド-ナツを買う。歩いて帰る途中にバイク屋の前を通ったので3、4年乗っていないバイクを修理したいのだがと相談する。家に帰ってバイクを押してくる。すごく重い。寒いのに汗が出る。距離メ-タ-を見ると家からバイク屋まで600mくらいだった。整備士の青年がタンクキャップに鍵を差し込んで回そうとするが錆び付いていて回らない。「ここまで錆び付いたのは初めて見た」と言われる。とにかく預けて帰る。

家で仕込み中のビ-ルの様子を見る。ペットボトルの底にたまった酵母が確実に増えている。ペットボトルをくるくる回してかき混ぜる。キャップを開けるとプシュ-と音がしてモルトの香りがする。この香りを嗅ぐのもビ-ル作りの楽しみだ。夕刊を読みながら奥さんと子供たちが帰ってくるのを待つ。

日記2001年03月10日

昨日買ったミスドのド-ナツとミルクティ-の朝食。カメラとビデオを用意して保育園の発表会に出かける。奥さんと娘が自転車で、僕と息子は歩いて行く。大きな三脚を提げて保育園の中を歩いていると、娘のお友だちのお母さんから「本格的やねえ」と声をかけられる。発表会が開かれる遊戯室の真ん中あたりに場所を確保して持参のザブトンに座りビデオを三脚にセットする。最初はガラガラだったが、開演の頃には満員になった。タテヨコの人数を数えてみると300人くらいいるようだ。

奥さんがビデオ、僕が一眼レフを構える。フラッシュに電池が入っていないことに気がつく。でも、明るいし感度800のフィルムを入れてあるので何とか撮れそうである。1才から6才までの子供たちの歌や演奏や劇を見る。年齢ごとにできることが違うのがよくわかる。息子の組はやんちゃなことで有名だが、毎年劇が上手なのも評判である。今年は「一休さん」をやった。娘の組は「大きなカブ」の劇をする。大勢の観客を前にしてみんな緊張している。娘が舞台の真ん中に出てきてしばらくもじもじした後、大きな声でキメのセリフを言ったので驚く。いつもフザケたり怒ったりばかりなのに、すごくマジメな顔で劇をしている。普段見たことのない顔だ。

昼前に発表会が終わる。近所のロイヤル・ホストで昼食を食べる。「海鮮湯麺」というのを注文したらラ-メンの汁に茹ですぎたスパゲッティが入ったものに海老とイカのカケラの混ざったあんがかかったものが出てくる。最悪。子供たちをトイレに連れていって、車に乗り万博に向かう。阪神高速に乗ると子供たちは寝てしまう。土佐堀で降りる。四ツ橋筋に出てすぐのスタ-バックスでコ-ヒ-を買う。カプチ-ノとラテの違いを初めて知った。新御堂筋は空いている。1時間もかからずに万博公園に着く。

太陽の塔を見て娘が喜ぶ。国際美術館でエジプト文明展を見る。結構賑わっている。帰る頃、少し雨が降りだす。中央環状線に沿って走るモノレ-ルを見て、何となく未来的な風景だなと思う。なぜそう思うのか考えてみて、このあたりは全く生活感が無いからだと気付いた。帰り道は渋滞する。阪神高速に乗らずに帰ろうとしたが、御堂筋も混んでいる。心斎橋アクタスの前で奥さんが車を降りて家具のカタログを買ってくる。渋滞がひどいので奥さんが歩いて追いついてくる。

家に帰ってそばめしを作る。大人の分はオリバ-どろソ-スをかけて辛くする。自作ビ-ルを飲もうかと思ったが、やめて近所の自販機で缶ビ-ルを買ってくる。こういう味の濃いものにはス-パ-ドライがピッタリだ。

日記2001年03月24日

息子の卒園式の日。ブレザ-にネクタイを締め、息子と一緒に歩いて保育園へ行く。娘はママと自転車で行く。保育園の前に着くと、1才と2才の時の担任の先生が出迎えてくれる。いつもはピンクのジャ-ジの先生たちも今日は黒いス-ツである。2人の先生に息子と並んで写真を撮らせてもらう。娘はいつも通り保育してもらい、息子も自分の部屋に行く。僕と奥さんは「遊戯室」に入る。

子供たちが保育証書をお母さんに手渡すところの写真を僕が撮ることになっているので、会場の準備をしている先生から段取りを聞く。うちの奥さんとカナコちゃんのお兄ちゃんにモデルになってもらい、三脚の位置と自分が立つ位置を決める。フィルムはフジの800、三脚に付けるカメラは24-50のレンズでフラッシュ無し。先週の発表会で「遊戯室」の明るさを確認したのでフラッシュ無しでも大丈夫のはずである。もう一台、手持ちで撮る方は35-105にフラッシュ有り。

壁際に寄せた椅子をカメラマン席ということにして座る。だんだん集まってきたお母さんたちに「お世話になります」と言われる。子供たちが入場し、園長と地元小学校校長と町内会長の簡単な祝辞の後、入園した年の順番で一人ひとり保育証書をもらう。息子は0才からなので一番長い6年間の保育を受けたという証書をもらう。担任の先生が涙声で名前を呼ぶ。呼ばれた子供は、壇上で園長から証書をもらい、お辞儀をして、壇を下りて、お母さんに証書を渡す。子供が「こんなに大きくなりました、お母さんありがとう」というセリフを言っている間に、僕が手持ちと三脚の2台のカメラで1枚ずつ写真を撮る。親子の立つ位置が離れすぎていたり、子供が早口にセリフを言って走り去ろうとしたりするので、とても難しかった。先生は泣いているが、子供たちは結構平気な顔だ。

式が終って茶話会。赤ちゃんの頃の担任の先生が「こんなにちっちゃかったね-。ミルク飲んでくれへんで困ったわ-。」と思い出話をしてくれる。園児用の小さい机と椅子で弁当を食べつつ、各父母から先生方に感謝の言葉を述べる。子供たちと担任の先生の記念撮影をする。

家に帰って着替え、バイクで写真を現像に出しに行く、息子も乗せて行く。子供を乗せて走るのは初めてだが、落っこちないか心配で30キロ以上は出せない。家に戻ってバイクを止めるとキャブレタ-のドレンパイプからガソリンが垂れている。コックをOFFにしておく。1時間経った頃、またバイクで写真を取りに行く。写真を受け取ってバイクに乗ろうとすると、駐車場にガソリンが垂れている。帰りにバイク屋に寄って相談する。バイク屋のオヤジがキャブレタ-のネジを緩めたり締めたりする。それは僕もやった。オヤジは「しばらく様子を見て、やっぱりダメだったらまたきて下さい、無料で直さしてもらいます」と言う。

夜、保育園で仲の良いお母さんたちが居酒屋で宴会をするというのに僕も誘われたので参加する。最初はお母さん3人と子供3人と僕だったが、だんだん増えて母親7人と子供8人になる。お父さんは僕ひとり。母親連中は子供たちを僕に任せて盛り上がっている。ソ-セ-ジ、軟骨唐揚げ、ポテトフライ、ソバなどを子供に分け与える。子供たちはそこら中を動き回って僕ひとりではどうしようもない。近くの席にいたテニス帰りの中年グル-プは好意的で、帰り際に子供にテニスボ-ルをくれたが、その後に来た親子はものすごく不快そうで、すぐに遠くの席に移っていった。

僕は中ジョッキ2杯のビ-ルを飲み、子供たちの残りものを食べた。ママたちはチュ-ハイや冷酒を注文してますます盛んだが、僕はさすがに疲れたので子守係の使命を放棄し、息子と一緒に先に帰る。途中でコンビニに寄ってアイスクリ-ムを買う。家に帰って息子とアイスを食べる。息子が寝てしまってから、テレビで宇多田ヒカルの特集番組を見る。宇多田ヒカルが尾崎豊の「アイラブユ-」と山口百恵の「プレイバックパ-ト2」を歌う。ほとんどオリジナルをなぞった歌い方をしているが、そうすることでかえって宇多田ヒカルの個性が出ているのが面白い。