「picnic album 2」 コトリンゴ2011年02月03日

「Picnic Album 1」が邦楽カバーで、今度は洋楽カバー。「Picnic Album 1」よりアレンジが多彩で、選曲も「ラジオスターの悲劇」、ビョークの「ハイパーバラッド」、ジャクソン5の「アイ・ウォント・ユー・バック」など洒落ていて面白い。最近の音楽業界はネタ切れのせいかカバー曲が大はやりだが、新たな解釈で原曲の良さを表現できているものはとても少ない。そういう意味でコトリンゴのカバーは飛び抜けて優れている。サウンドは100%自分の世界なのに原曲の世界観も保っている。すごい才能だ。

 → コトリンゴに関する記事

インスタント・ラーメンの作り方2011年02月16日

一部ファンの方はご存知のとおり、近年「ケンミンの焼きビーフン」の袋に書いてある作り方が変わった。以前は「肉や野菜を炒めて、麺と水を入れて、麺が柔らかくなったら軽く炒める」という感じだったが、今は「熱したフライパンに豚肉を敷き、その上に麺、さらに一番上に野菜を乗せ、水を入れて蓋をし、3分経ったら蓋を開けて水気を飛ばす」ということになっている。この新しいやり方はなかなか秀逸で、炒める手間が要らないうえに、野菜は蒸すことになって甘くなる。ケンミンの開発担当者に拍手を送りたい。

これをインスタント・ラーメンに応用してみた。僕はインスタント・ラーメンを作るときは必ず冷蔵庫に残っている野菜を入れる。一番多く使うのはキャベツ。鍋にお湯が沸いたところで、麺を入れて、その上に野菜を乗せて蓋をする。それから3分間何もしない。麺をほぐしたりもしない。するとやっぱり野菜が甘くなって旨い。

さらに、このキャベツを適当にザク切りしていたのだが、あるラーメン屋のやり方に倣って千切りにしてみると、より柔らかく甘くなって具合が良かった。ラーメンの銘柄は「ワンタンメン」か「チャルメラ、とんこつ味」が野菜と合う。しょうゆ系は合わない。

「村上春樹 雑文集」2011年02月17日

村上春樹のデビュー以来の未発表の文章やら受賞の挨拶やらを集めたもの。結構分厚い本だが、短い文章が多くて、当然ながらテーマも文体も一貫していない。音楽でいうとシングルB面集。あまり入り込めない。でもちょっとずつ読んでいくと、いろいろ面白いところもある。

心身の左右のバランスが崩れたときは、ピアノでバッハの二声のインベンションを弾くと良いという話があった。僕も高校生の頃に練習したが、左手がうまく動かなくて歯痒くなり、終いにはこんな左右均等な変な曲を作りやがってとバッハに腹が立ってきたものである。春樹さんはバッハのことを天才だが相当変な人だったんだろうなと書いているが、僕もそう思う。

「POST」 ビョーク2011年02月24日

コトリンゴがビョークが好きだと言っているのを読んだのがきっかけで、去年の今頃はビョークがマイブームだった。そのコトリンゴが「Picnic Album 2」でビョークの「Hyperballad」をカバーしていた。原曲どんなんやったけなと探したところ、僕が持っていない「POST」に入っていたので買った。これでビョークのアルバムはコンプリート。

「Hyperballad」を聴き比べると、コトリンゴのアレンジがアヴァンギャルドなのでビョークがポップに感じられた。そう思って改めてアルバム全体を聴いてみると、ビョークは重たい音のリズムトラックと高く軽い声の対比を聴かせるようにサウンドを作っているのだなと気付いた。コントラストの付け方がうまい。コトリンゴのヴォーカルは編曲の一部だが、ビョークはヴォーカルのための編曲。

打ち込みが基本だが、生のストリングスが入っていたり、生バンドのスイング・ジャズがあったりする。そのへんの自由で多様な感じはやっぱり良い。