年金問題2007年06月08日

昨今大騒ぎの消えた年金問題は本当にひどい。でも社保庁がひどいことをやっていたのは昔からである。なんで今になって急に盛り上がってきたのだろう。それは社保庁を解体する話と関係があるんじゃないのか。

年金が消えたり宙に浮いたりしていることは今までの政府もわかっていたが、それが明るみに出ればこういう大騒ぎになるのでフタをしてきた。そして今の政府はこの問題にフタをしたまま社保庁を解体して消えた年金もチャラにしようとしていたのだと思う。その後でいくら「年金が消えてるじゃないか」と騒いでも、「えー、それは解体された社保庁の問題ですから、もうどうしようもないわけで、あります」とか言って済ますというわけだ。

他方、社保庁の側は解体されてはかなわないので、「いや年金は消えたわけじゃなくて、未処理のデータがほらこんなにたくさんあるんだぞ。我々をクビにしちゃったら何が何だか余計にわからなくなるぞ。」と開き直って自らフタをはずしてしまったのだろう。

実際、今このまま社保庁を解体するのはトカゲのしっぽ切りで、しっぽと一緒に消えた年金もチャラになってしまう恐れがある。かといって温存するのも無責任だ。とりあえず高級官僚の皆さんは過去にも遡って何らかの罰を受けていただくとして、現場の方々は給料を大幅に返上したうえで、がんばって正しいデータを作成するしか解決方法はないだろう。

さて、僕が年金をもらえるのは順調にいっても20年も先だし、それまで年金制度が無事に存続しているのか怪しいし、自分が生きているかどうかも不明である。でも、自分の年金記録がどうなっているか一度確認してみることにした。

社保庁のサイトを見ると、まず基礎年金番号を入力してIDとパスワードをもらうようになっている。去年会社をやめた時に返してもらった年金手帳を見ると、基礎年金番号の通知書が貼ってある。その番号と名前生年月日その他を入力したら、2週間後に郵便でIDとパスワードが送られてきた。

そのIDを入力して年金記録を照会すると、僕の加入状況は正しく記録されていることがわかった。20年同じ職場にいたのだが、社名変更やら分社化やらで4回も会社が変わっていることになっていた。会社を辞めてから加入した国民年金の記録もちゃんとある。これでひと安心...なんだろうか? この電子記録は地震や雷や火事やお役人の管理不行き届きによって消失することはないのか?

年金システムへの信頼がこれだけ崩れてくると、また年金を払わない人が増えたりするかもしれないが、将来もらえないとしてもとりあえず払っておくメリットはある。厚生年金や国民年金をちゃんと払っていると、死んだ場合に遺族年金が出たり、障害を持つと障害年金がもらえたりするからだ。

会社員じゃなくなると、年金も健康保険も税金も急に自分で直接払うようになり、いろんな制度を調べたのだが、知らないことが多かった。こういう社会制度はちゃんと中学くらいで教えるべきだが、とにかく制度がややこしすぎる。年金も健保も税金に一本化してもっとシンプルにする必要があると思う。

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