「通貨を知れば世界が読める」 浜矩子 (PHP新書) ― 2011年06月27日
時々テレビでお見かけする浜先生は紫の髪の毛で不機嫌そうな表情で辛辣なコメントをしていて、痛快である。仰ることがいつもクールで大局的で面白いので、ご著書を拝読する。
最近は日本国の財政状況悪化により円が暴落するだろうといっているエコノミストも多いが、浜先生は1ドルは50円くらいになるという。日本がどうあれ、ドルが基軸通貨としての役割を終えると、概ね半分くらいに価値を落とすだろうと予測する。
そういう予測にいたる前提として、金本位制とか基軸通貨について大英帝国くらいからの歴史を語る。僕はそういう経済史みたいな話にあまり興味が無かったのだが、語り口が講談風で分り易く、面白かった。
1ドルは高度成長期の360円から80円にまでなったのだから、80円が50円になっても不思議は無かろうという。僕も僭越ながらだいたい同じ意見である。そうなると、大量生産で価格競争をする輸出企業なんかは、もう無理だ。
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