日記 ― 1999年02月03日
昼から雑用のため会社をフケる。まず会社の近くの銀行へ行く。途中、お寺の横を通る。そこに千利休の墓があり赤瀬川原平の「千利休、無言の前衛」(岩波新書)にもちらっと出てきたことを思い出す。銀行で駐車場代を振り込む。銀行を出て、昼ご飯を食べるところはないかと普段通らない道を1キロばかり歩くが無駄に終わる。寒かった。いつもより2つ先の停留所からバスで帰る。昼間のバスに乗っているのは老人と女性ばかり。
バスで家に帰り、自転車で駅前まで行く。途中の道には小学生がたくさん歩いている。銀行で家賃を振り込む。さっきの銀行で済ませなかったのは手数料475円を節約するためだ。銀行のそばのミスタードーナツでタンタン麺セットとエンゼルクリームを注文する。コーヒーはちょっと待てと言われる。豆を挽く音がする。しばらくして、挽きたていれたてのコーヒーを持ってきてくれる。ラッキー。店員の女の子がとてもテキパキと対応していて気持ちが良い。飲茶セットを食べ終わり、コーヒーを飲みながら「カラマーゾフの兄弟」を読む。なんでそんなものを読んでいるのかというと、いろんな本(例えば、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」)にこの本のことが出てきたからである。コーヒーのおかわりを入れてくれたのでプレーンクルーラーを注文する。揚げたてだった。またラッキーだ。コーヒーを飲み終えてミスタードーナツを出ると雪が舞っている。
向かいの本屋に入り、中田英寿についてのノンフィクションを買おうかと思い少し立ち読みする。面白そうだが、なんとなくやめる。村上龍の「全ての男は消耗品である」を立ち読みする。「私は自分の本は放っておいても売れるなどとは考えていないので、書店でサインをしたり仕入れ担当者と話をしたりするようにしている」というようなことが書いてある。そういう危機感を持てということである。面白いけど、この人の本は何度も読む気がしないので買わないことにしている。昔持っていた本もほとんど人にあげてしまった。雪が止んだので家に帰る。自転車に乗った高校生がたくさんいる。
夕方、奥さんと子供たちが帰ってくる。今日は、娘のアレルギー(彼女はタマゴを食べるとジンマシンが出る)を調べに駅前の医者に行くために僕も早く帰ってきたのだ。まず、僕が自転車で診察券を出しに行く。さっき通った道である。今度は勤め人らしき人々がたくさん歩いている。医者のところまで往復したら手がかじかんだ。交代に奥さんが車で娘を連れていく。帰ってきて奥さんが言うには、タマゴが+3(判定は0~+3)だったのは予想通りだが、なんと小麦も+2だった。これから3ヶ月タマゴを小麦を食事から抜かなくてはならない。保育園で対応できない時は弁当を作る必要がある。結構たいへん。
バスで家に帰り、自転車で駅前まで行く。途中の道には小学生がたくさん歩いている。銀行で家賃を振り込む。さっきの銀行で済ませなかったのは手数料475円を節約するためだ。銀行のそばのミスタードーナツでタンタン麺セットとエンゼルクリームを注文する。コーヒーはちょっと待てと言われる。豆を挽く音がする。しばらくして、挽きたていれたてのコーヒーを持ってきてくれる。ラッキー。店員の女の子がとてもテキパキと対応していて気持ちが良い。飲茶セットを食べ終わり、コーヒーを飲みながら「カラマーゾフの兄弟」を読む。なんでそんなものを読んでいるのかというと、いろんな本(例えば、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」)にこの本のことが出てきたからである。コーヒーのおかわりを入れてくれたのでプレーンクルーラーを注文する。揚げたてだった。またラッキーだ。コーヒーを飲み終えてミスタードーナツを出ると雪が舞っている。
向かいの本屋に入り、中田英寿についてのノンフィクションを買おうかと思い少し立ち読みする。面白そうだが、なんとなくやめる。村上龍の「全ての男は消耗品である」を立ち読みする。「私は自分の本は放っておいても売れるなどとは考えていないので、書店でサインをしたり仕入れ担当者と話をしたりするようにしている」というようなことが書いてある。そういう危機感を持てということである。面白いけど、この人の本は何度も読む気がしないので買わないことにしている。昔持っていた本もほとんど人にあげてしまった。雪が止んだので家に帰る。自転車に乗った高校生がたくさんいる。
夕方、奥さんと子供たちが帰ってくる。今日は、娘のアレルギー(彼女はタマゴを食べるとジンマシンが出る)を調べに駅前の医者に行くために僕も早く帰ってきたのだ。まず、僕が自転車で診察券を出しに行く。さっき通った道である。今度は勤め人らしき人々がたくさん歩いている。医者のところまで往復したら手がかじかんだ。交代に奥さんが車で娘を連れていく。帰ってきて奥さんが言うには、タマゴが+3(判定は0~+3)だったのは予想通りだが、なんと小麦も+2だった。これから3ヶ月タマゴを小麦を食事から抜かなくてはならない。保育園で対応できない時は弁当を作る必要がある。結構たいへん。
日記 ― 1999年02月06日
朝、3ヶ月ぶりに息子の歯医者。息子はいつも衛生士のお姉さんに折り紙をもらうので、今日は自分も折り紙をあげたいと言い、ママが作った手裏剣を持っていくことにする。待合室で泣いている子がいる。息子が呼ばれる。待合室の壁に「小児歯科協会」の張り紙があり「子供は小さな大人ではありません」と書いてある。その通りだと思う。しばらくして僕も呼ばれる。歯の磨き方は大体よいが、奥歯の側面をもうちょっと磨くようにと言われる。前歯の処置したモノがはずれているので、次回からやり直すことになる。前歯はフロスも使うようにと指導される。帰りにフロスも買ったが、その後使っていないなあ。たまには使ってみよう。
昼、にんにくスパゲティを作って「デリリウム」というベルギービールを飲みながら食べる。このビールはうまい。「麦を絞りました!」という感じの味がする。白い瓶になぜか象とワニと龍の絵が描いてある。15種類位飲んだ中で、これと「ロッシュフォール8」が気に入った。以後、贔屓にするでおじゃる。
夕方、一家でスーパーへ行く。CD屋で「ポンキッキーズメロディ2」と奥田民生「股旅ツアービデオ」を買う。息子と娘を連れて休憩所に行く。娘は抱っこがイヤで腕から逃れようとする。息子は同い年くらいの女の子と仲良くなり、しばらく一緒に遊んでいたかと思うと、突然二人でおもちゃ売り場の方に走って行ってしまう。娘を抱いたまま追いかけて連れ戻す。疲れる。
家に帰り「ポンキッキーズメロディ2」を聴きながらまぐろ丼を食べる。鈴木蘭々の「キミとボク」(作詞作曲EPO)が良い。蘭々の歌は結構うまい。その後、奥田民生のビデオを見る。画像が荒い。ビデオで撮っているが、フィルムコンサートのような雰囲気。多分わざとだと思う。演奏は地味だが、その分飽きないかも知れない。ドラムはワンタムだった。ロケンロール。武道館のコンサートと神戸のチキンジョージでのライブを混ぜてあるのだが、ライブは特に音が地味。そういえば、昔僕がやっていたバンドでチキンジョージに出る話があったけど、デモテープで落とされたなあ。
昼、にんにくスパゲティを作って「デリリウム」というベルギービールを飲みながら食べる。このビールはうまい。「麦を絞りました!」という感じの味がする。白い瓶になぜか象とワニと龍の絵が描いてある。15種類位飲んだ中で、これと「ロッシュフォール8」が気に入った。以後、贔屓にするでおじゃる。
夕方、一家でスーパーへ行く。CD屋で「ポンキッキーズメロディ2」と奥田民生「股旅ツアービデオ」を買う。息子と娘を連れて休憩所に行く。娘は抱っこがイヤで腕から逃れようとする。息子は同い年くらいの女の子と仲良くなり、しばらく一緒に遊んでいたかと思うと、突然二人でおもちゃ売り場の方に走って行ってしまう。娘を抱いたまま追いかけて連れ戻す。疲れる。
家に帰り「ポンキッキーズメロディ2」を聴きながらまぐろ丼を食べる。鈴木蘭々の「キミとボク」(作詞作曲EPO)が良い。蘭々の歌は結構うまい。その後、奥田民生のビデオを見る。画像が荒い。ビデオで撮っているが、フィルムコンサートのような雰囲気。多分わざとだと思う。演奏は地味だが、その分飽きないかも知れない。ドラムはワンタムだった。ロケンロール。武道館のコンサートと神戸のチキンジョージでのライブを混ぜてあるのだが、ライブは特に音が地味。そういえば、昔僕がやっていたバンドでチキンジョージに出る話があったけど、デモテープで落とされたなあ。
日記 ― 1999年02月16日
息子が熱を出したので会社を休む。朝、息子は食欲がないのでインスタントのスープ、娘はおにぎり、奥さんは昨夜の残りのモダン焼き、僕はパンを食べ紅茶を飲む。奥さんと娘が出かけた後、息子を自転車の荷台の座席に乗せて医者に連れていく。待ち時間が40分くらいあるようなので近くのドーナツ屋へ行く。二人でドーナツを食べウーロン茶を飲む。医院へ戻り順番を待つ間に、持ってきた電子体温計で息子の熱を測ってみる。いつもなら体温計を息子の脇に挟みアラームが鳴るまで押さえてやるのだが、ふと思いついて体温計を渡して自分でやらせてみたらちゃんとできた。37度8分。身長計があったので測ると99センチだった。診察の結果は普通の風邪。水分を補給するように言われる。薬の処方のために体重を訊かれる。15キロ位だったと思う、と答える。
家に帰りコタツ周辺でごろごろして過ごす。昼は息子がラーメンを食べたいというので作る。僕は息子が昨日の夜残したヤキソバと娘が今朝残した小さいおにぎりを食べる。昼から息子の熱が高くなるが、ウルトラマン等のビデオを見ている。僕は「カラマーゾフの兄弟」を読む。途中でウトウトしてしまう。昨夜も子供達に何度か起こされたので眠い。コーヒーをいれて飲む。息子はヤクルトを飲む。橋本治の「僕らの未来計画」を読む。
息子が昼寝をしている間に、パソコンでウェブ関係の作業をする。2月14日更新の村上朝日堂によると、村上春樹さんは「カラマーゾフの兄弟」を読みやすくしたようなものが書きたいのだという。プロバイダへの接続を終了した途端、奥さんから電話がかかってくる。さっきから何度もかけていたのだと言う。保育園から連絡があり、娘も熱を出したようなので迎えに行ってくれ、とのこと。娘は寝たばかりなので、しばらくしてから行けばよいという。
30分ほどして息子が目を覚ましたので、妹を迎えに行くことを伝える。息子はまた眠ってしまう。自転車で保育園へ行き、部屋に入るなり娘を受け取ってしまう。下に降ろすと泣き叫ぶので片手に抱いたまま帰り支度をする。おむつの入った袋と着替えやエプロンの入った袋をカバンに入れ、娘に靴下をはかせコートを着せる。娘を自転車のハンドル側の座席に乗せて連れて帰る。歩道の段差を越える時に僕が「ダン、ダン」と言うと、真似をして何度も「ダン、ダン」と言い楽しそうにしている。
家に帰り、娘の布おむつを紙オムツに代える。父と子で「おかあさんといっしょ」を見る。「だんご3兄弟」がかかる。そういえば、カラマーゾフの兄弟も3兄弟だなあ。この曲はかなりブームになっているようなので、どこがいいのか考えながら真剣に聴く。曲が終わり、娘が笑う。娘はエンディングの「だんごさんきょうだい、ダンゴ!」というのを聴くと必ず笑うのだ。僕やママが歌ってやっても笑う。「だんご」という言葉の語感がかなり根源的に面白いのかもしれない。息子も以前、桃太郎の絵本を読んでやると「どんぶらこっこ、ドンブラコ」のところで笑っていた。ドンブラコとダンゴは似ている。その辺に何かありそうだ。
「おかあさんといっしょ」の次は「おじゃる丸」。石を拾うのが趣味のカズマ君が、おじゃる丸を守るために今日拾った石を捨てたせいで泣いていたが、石について語るうちに悲しかったのを忘れてしまう、という話。このアニメはいつ見ても面白い。ケッサク。「おじゃる丸」を見ていると奥さんが帰ってくる。
晩ご飯は焼き魚。娘も同じもの。息子はソーメン。大人は例によってベルギービールを飲む。「ウエストマール・トリプル」というトラピスト(修道院)ビール。おいしい。トラピストビールはご飯によく合うと思う。食後、コーヒーをいれてチョコを食べる。息子は牛乳を飲む。娘は焙じ茶。
夜、寝ていると息子が何度も目を覚まし、「またドコソコに行きたい」とか「保育園でナニナニした」とか唐突だが一応意味のわかることを言う。「お茶を飲みたい」と言うのでストロー付きの容器に入れてやると、時々目を覚まして飲んでいた。翌朝、僕は何となく「子供の成長」と関係のあるようなないようなわけのわからない夢を見て目が覚めた。
家に帰りコタツ周辺でごろごろして過ごす。昼は息子がラーメンを食べたいというので作る。僕は息子が昨日の夜残したヤキソバと娘が今朝残した小さいおにぎりを食べる。昼から息子の熱が高くなるが、ウルトラマン等のビデオを見ている。僕は「カラマーゾフの兄弟」を読む。途中でウトウトしてしまう。昨夜も子供達に何度か起こされたので眠い。コーヒーをいれて飲む。息子はヤクルトを飲む。橋本治の「僕らの未来計画」を読む。
息子が昼寝をしている間に、パソコンでウェブ関係の作業をする。2月14日更新の村上朝日堂によると、村上春樹さんは「カラマーゾフの兄弟」を読みやすくしたようなものが書きたいのだという。プロバイダへの接続を終了した途端、奥さんから電話がかかってくる。さっきから何度もかけていたのだと言う。保育園から連絡があり、娘も熱を出したようなので迎えに行ってくれ、とのこと。娘は寝たばかりなので、しばらくしてから行けばよいという。
30分ほどして息子が目を覚ましたので、妹を迎えに行くことを伝える。息子はまた眠ってしまう。自転車で保育園へ行き、部屋に入るなり娘を受け取ってしまう。下に降ろすと泣き叫ぶので片手に抱いたまま帰り支度をする。おむつの入った袋と着替えやエプロンの入った袋をカバンに入れ、娘に靴下をはかせコートを着せる。娘を自転車のハンドル側の座席に乗せて連れて帰る。歩道の段差を越える時に僕が「ダン、ダン」と言うと、真似をして何度も「ダン、ダン」と言い楽しそうにしている。
家に帰り、娘の布おむつを紙オムツに代える。父と子で「おかあさんといっしょ」を見る。「だんご3兄弟」がかかる。そういえば、カラマーゾフの兄弟も3兄弟だなあ。この曲はかなりブームになっているようなので、どこがいいのか考えながら真剣に聴く。曲が終わり、娘が笑う。娘はエンディングの「だんごさんきょうだい、ダンゴ!」というのを聴くと必ず笑うのだ。僕やママが歌ってやっても笑う。「だんご」という言葉の語感がかなり根源的に面白いのかもしれない。息子も以前、桃太郎の絵本を読んでやると「どんぶらこっこ、ドンブラコ」のところで笑っていた。ドンブラコとダンゴは似ている。その辺に何かありそうだ。
「おかあさんといっしょ」の次は「おじゃる丸」。石を拾うのが趣味のカズマ君が、おじゃる丸を守るために今日拾った石を捨てたせいで泣いていたが、石について語るうちに悲しかったのを忘れてしまう、という話。このアニメはいつ見ても面白い。ケッサク。「おじゃる丸」を見ていると奥さんが帰ってくる。
晩ご飯は焼き魚。娘も同じもの。息子はソーメン。大人は例によってベルギービールを飲む。「ウエストマール・トリプル」というトラピスト(修道院)ビール。おいしい。トラピストビールはご飯によく合うと思う。食後、コーヒーをいれてチョコを食べる。息子は牛乳を飲む。娘は焙じ茶。
夜、寝ていると息子が何度も目を覚まし、「またドコソコに行きたい」とか「保育園でナニナニした」とか唐突だが一応意味のわかることを言う。「お茶を飲みたい」と言うのでストロー付きの容器に入れてやると、時々目を覚まして飲んでいた。翌朝、僕は何となく「子供の成長」と関係のあるようなないようなわけのわからない夢を見て目が覚めた。
日記 ― 1999年02月20日
去年の暮れに歯の詰め物がとれてそのままにしていたのだが、最近奥歯の根元に黒い部分があるのも発見したので歯医者へ行くことにする。歯医者に行くのは10年ぶり。どこに行けばよいかわからないので、駅の近くで見かけたコギレイそうなところに行ってみることにする。歯科医というのは技能職で、技能はかかってみなければわからない。
その歯科医院は小さなビルの2階にある。ガラスの扉を開けて中に入る。ブランド名のついたスリッパを履いて、受付の女の子に保険証を渡す。自分のことで保険証を使うのは久しぶりだ。受付の女の子はピンクの白衣?の上に紺のカーディガンを着ている。問診表に記入する。天井のスピーカーから小さな音で音楽が聞こえる。80年代の静かな洋楽、ジョージ・ベンソンとかエルトン・ジョンとかだ。待合室のマガジン・ラックにあるのは、写真週刊誌とゴルフ雑誌と女性誌と地元のグラフ誌。
この前息子を連れて行った眼科の受付の女の子もピンクの白衣に紺のカーディガンだったのを思い出し、ピンクには紺の他に何が合うのか考える。明るいグレーだと存在感が希薄になるかもしれない。モスグリーンはカジュアル過ぎるかもしれない。えんじでは女性的になりすぎるかもしれない。色々考えて、紺色は医療機関に必要な落ち着きを醸し出しているという結論になった。
15分程で名前を呼ばれる。治療台が3つ並んでいて、3つとも南側の大きなガラス窓に向いている。明るくて気持ちがいい。窓際には観葉植物が置いてある。相変わらず80年代AORが流れている。ここには懐かしい80年代的な快適さが保存されているようだ。80年代的快適というのは「確かに快適は快適だけど、そのうちに飽きてしまって刺激を求めてバブルに突入する」というようなものだったのかな、と思う。隣で治療が済んだおばあさんが「先生、本当にどうもありがとうございました」と丁寧にお礼を言っている。
歯医者は40歳くらいに見える。わりとハンサムである。「この黒いのは歯石ですね。歯石というのは、鼻クソみたいなもんです」などと言う。X線撮影の結果、上の2本の親知らずが元々無いということが分かる。歯石をとり、詰め物がはずれたところを少し削った後で型どりをして、応急的に樹脂を詰める。帰り際に「お大事になさって下さーい」と言うのがここの決まり文句のようだ。
歯医者を出て本屋へ寄り「奥田民生、別注武運」と「松本坊主」を買う。家に帰って昼食に焼きビーフンを作る。冷蔵庫を漁ってタマネギとピーマンと三度豆を発見し、タマネギとピーマンを細く切ってピーマンだけ軽く下茹でしてから全部を炒める。ケンミンの焼きビーフンを入れて水を入れて蒸し焼き。イギリスの5つ星ビールというのを飲みながら食べる。うーん、このビールは香りはいいけど味がハード過ぎる。旨みというもんがあんまりないやんか。ほとんどスコッチウィスキー。却下。
コーヒーを飲みながら「奥田民生、別注武運」を読む。奥田民生が弾いているレス・ポールは450万もしたんだそうな。印象に残ったライブハウスは「磔々」か。蔵を改造したライブハウス。僕も学生時代に出たことがある。懐かしの80年代。楽しかったなあ。ライブやりたい。
夜、息子と「ウルトラマンガイア」を見る。最近、一話完結じゃなくなって面白くなってきた。でも、ちょっと登場人物の多くが深刻過ぎるなあ。女の子の戦闘チームは明るくて化粧も濃いけど、やっぱり力み過ぎだしな。それに較べて「ティガ」のダイゴも「ダイナ」のアスカも緩急があって良かったな。
その歯科医院は小さなビルの2階にある。ガラスの扉を開けて中に入る。ブランド名のついたスリッパを履いて、受付の女の子に保険証を渡す。自分のことで保険証を使うのは久しぶりだ。受付の女の子はピンクの白衣?の上に紺のカーディガンを着ている。問診表に記入する。天井のスピーカーから小さな音で音楽が聞こえる。80年代の静かな洋楽、ジョージ・ベンソンとかエルトン・ジョンとかだ。待合室のマガジン・ラックにあるのは、写真週刊誌とゴルフ雑誌と女性誌と地元のグラフ誌。
この前息子を連れて行った眼科の受付の女の子もピンクの白衣に紺のカーディガンだったのを思い出し、ピンクには紺の他に何が合うのか考える。明るいグレーだと存在感が希薄になるかもしれない。モスグリーンはカジュアル過ぎるかもしれない。えんじでは女性的になりすぎるかもしれない。色々考えて、紺色は医療機関に必要な落ち着きを醸し出しているという結論になった。
15分程で名前を呼ばれる。治療台が3つ並んでいて、3つとも南側の大きなガラス窓に向いている。明るくて気持ちがいい。窓際には観葉植物が置いてある。相変わらず80年代AORが流れている。ここには懐かしい80年代的な快適さが保存されているようだ。80年代的快適というのは「確かに快適は快適だけど、そのうちに飽きてしまって刺激を求めてバブルに突入する」というようなものだったのかな、と思う。隣で治療が済んだおばあさんが「先生、本当にどうもありがとうございました」と丁寧にお礼を言っている。
歯医者は40歳くらいに見える。わりとハンサムである。「この黒いのは歯石ですね。歯石というのは、鼻クソみたいなもんです」などと言う。X線撮影の結果、上の2本の親知らずが元々無いということが分かる。歯石をとり、詰め物がはずれたところを少し削った後で型どりをして、応急的に樹脂を詰める。帰り際に「お大事になさって下さーい」と言うのがここの決まり文句のようだ。
歯医者を出て本屋へ寄り「奥田民生、別注武運」と「松本坊主」を買う。家に帰って昼食に焼きビーフンを作る。冷蔵庫を漁ってタマネギとピーマンと三度豆を発見し、タマネギとピーマンを細く切ってピーマンだけ軽く下茹でしてから全部を炒める。ケンミンの焼きビーフンを入れて水を入れて蒸し焼き。イギリスの5つ星ビールというのを飲みながら食べる。うーん、このビールは香りはいいけど味がハード過ぎる。旨みというもんがあんまりないやんか。ほとんどスコッチウィスキー。却下。
コーヒーを飲みながら「奥田民生、別注武運」を読む。奥田民生が弾いているレス・ポールは450万もしたんだそうな。印象に残ったライブハウスは「磔々」か。蔵を改造したライブハウス。僕も学生時代に出たことがある。懐かしの80年代。楽しかったなあ。ライブやりたい。
夜、息子と「ウルトラマンガイア」を見る。最近、一話完結じゃなくなって面白くなってきた。でも、ちょっと登場人物の多くが深刻過ぎるなあ。女の子の戦闘チームは明るくて化粧も濃いけど、やっぱり力み過ぎだしな。それに較べて「ティガ」のダイゴも「ダイナ」のアスカも緩急があって良かったな。
日記 ― 1999年02月25日
昼に会社を出て、銀行へ行き家賃等を振り込む。銀行から近くの駅まで歩きながら見上げると、低い雲が空を埋め尽くすように浮かんでいる。雲の間からは所々に青空が見える。遠くの方は晴れていて、大阪湾の彼方には六甲山が青く霞んでいる。おいしい穴子寿司で有名な店の前を通るが、買っても食べる場所を思い付かないのであきらめる。
電車で難波まで行く。高島屋でウェッジウッドのダージリンを買う。それから、前に発見したトンカツ屋に行き、一口カツ定食を注文する。待っている間、ビールを飲むかどうかについて悩む。メニューに「生ビール(小)300円」と書いてあるのをじっと見つめる。定食が運ばれてきて、食べ始めてからも悩む。カツはとてもおいしい。大きめの茶わんにたっぷり盛られたご飯もおいしい。前に来た時は奥歯の詰め物がとれていて、気にしながら食べていたら唇を噛んでしまったことを思い出した。3分の1くらい食べたところでビールはやめておくことに決める。平日やし。
ジュンク堂書店へ行く。先に地下のCD屋に寄る。確かここのサービスカードを持ってたよな。500円分くらい貯まっていたはずだ、と考えながら階段を降りていく時に何となく不吉な予感がする。静か過ぎるのだ。ドアの前まできてみると、店の中は空っぽだった。ドアの張り紙に「諸般の事情により閉店いたしました」と書いてある。サービスカードの扱いも終了させていただきます。サイフを調べて、今では価値の無くなったカードを確認する。ついでにタワーレコードのポイントカードも期限切れになっているのを発見する。1000円分ある。がくっ。
本は大漁だった。斉藤美奈子「読者は踊る」、村上春樹「使い道のない風景」、南伸坊「顔」、R・D・レイン「自己と他者」、他に脳関係2冊。一万円以上お買い上げにより、飲み物のチケットをもらう。3階へ行き、村上春樹さんが「無人島に持っていくならこの本」と言っていた「研究社リーダーズ英和辞典」も買う。また飲み物チケットをもらう。前回の分と合わせて3枚になった。そのうちの1枚を使ってオレンジジュースを飲む。濃縮果汁還元。
日本橋のワルツ堂へ行って、奥田民生「月を超えろ」、エリック・クラプトン「PILGRIM」、小野リサ「ボッサ・カリオカ」、ジェフ・ベック「BLOW BY BLOW」を買う。全員ギタリストであることにふと気がつく。そうか、僕はギターを求めているのだな。
高島屋に戻っておいしそうなパンを買う。家へ帰るべく、人込みを歩く。昼からずっと歩き回っていたので疲れた。本が重い。特にリーダーズ英和。わりと背の高い女の子に抜かされる。細いジーンズに濃い緑色のダウンジャケットを着ている。スタスタと歩くのに合わせて短めの髪がフワフワと上下に揺れている。会社帰りらしき周りの人々とは違うリズムで歩いているなあと思いながら、だんだん遠ざかる彼女の後姿を目で追っているうちに南海難波駅に着く。来る時は確かにここから来たが、帰りは地下鉄で天王寺に行かなくてはならんのだった。ぼおっと歩いてたら間違えた。
電車を降りると夕日が差していて空の雲はどこかに消えていた。駅から家に向かって歩いていると、前から来た軽ワゴン車の運転手がすれ違いざまに会釈した。反射的に会釈を返しながらチラッと見えた顔はいつも行く酒屋の店主だった。家に着いて、そろそろ奥さんと子供が帰ってくる頃だなと思いつつ今日買ったCDを聴く。聴きながら流しにある食器を洗う。奥田民生の「メリハリ鳥」という曲が気に入った。何年ぶりかでギターを引っぱり出してきて、弾き語りの「MOTHER」に合わせて弾いてみる。
買い物に行っていた奥さんと子供たちが帰ってきて夕食。食後に今日買ったダージリンを飲んでみる。香りはいいけど、渋みが出てしまった。お茶っ葉の量の問題だろうか。お湯の温度か、むらす時間か。紅茶をいれるのは難しい。「teaspoonful」って山盛りか、スリキリか。リーダーズ英和で引いてみると「茶さじ山盛り一杯;(料理)茶さじすりきり一杯」と書いてある。疑問は解消されなかった。それにしても、今日は半日歩き回って疲れた。ふう。
電車で難波まで行く。高島屋でウェッジウッドのダージリンを買う。それから、前に発見したトンカツ屋に行き、一口カツ定食を注文する。待っている間、ビールを飲むかどうかについて悩む。メニューに「生ビール(小)300円」と書いてあるのをじっと見つめる。定食が運ばれてきて、食べ始めてからも悩む。カツはとてもおいしい。大きめの茶わんにたっぷり盛られたご飯もおいしい。前に来た時は奥歯の詰め物がとれていて、気にしながら食べていたら唇を噛んでしまったことを思い出した。3分の1くらい食べたところでビールはやめておくことに決める。平日やし。
ジュンク堂書店へ行く。先に地下のCD屋に寄る。確かここのサービスカードを持ってたよな。500円分くらい貯まっていたはずだ、と考えながら階段を降りていく時に何となく不吉な予感がする。静か過ぎるのだ。ドアの前まできてみると、店の中は空っぽだった。ドアの張り紙に「諸般の事情により閉店いたしました」と書いてある。サービスカードの扱いも終了させていただきます。サイフを調べて、今では価値の無くなったカードを確認する。ついでにタワーレコードのポイントカードも期限切れになっているのを発見する。1000円分ある。がくっ。
本は大漁だった。斉藤美奈子「読者は踊る」、村上春樹「使い道のない風景」、南伸坊「顔」、R・D・レイン「自己と他者」、他に脳関係2冊。一万円以上お買い上げにより、飲み物のチケットをもらう。3階へ行き、村上春樹さんが「無人島に持っていくならこの本」と言っていた「研究社リーダーズ英和辞典」も買う。また飲み物チケットをもらう。前回の分と合わせて3枚になった。そのうちの1枚を使ってオレンジジュースを飲む。濃縮果汁還元。
日本橋のワルツ堂へ行って、奥田民生「月を超えろ」、エリック・クラプトン「PILGRIM」、小野リサ「ボッサ・カリオカ」、ジェフ・ベック「BLOW BY BLOW」を買う。全員ギタリストであることにふと気がつく。そうか、僕はギターを求めているのだな。
高島屋に戻っておいしそうなパンを買う。家へ帰るべく、人込みを歩く。昼からずっと歩き回っていたので疲れた。本が重い。特にリーダーズ英和。わりと背の高い女の子に抜かされる。細いジーンズに濃い緑色のダウンジャケットを着ている。スタスタと歩くのに合わせて短めの髪がフワフワと上下に揺れている。会社帰りらしき周りの人々とは違うリズムで歩いているなあと思いながら、だんだん遠ざかる彼女の後姿を目で追っているうちに南海難波駅に着く。来る時は確かにここから来たが、帰りは地下鉄で天王寺に行かなくてはならんのだった。ぼおっと歩いてたら間違えた。
電車を降りると夕日が差していて空の雲はどこかに消えていた。駅から家に向かって歩いていると、前から来た軽ワゴン車の運転手がすれ違いざまに会釈した。反射的に会釈を返しながらチラッと見えた顔はいつも行く酒屋の店主だった。家に着いて、そろそろ奥さんと子供が帰ってくる頃だなと思いつつ今日買ったCDを聴く。聴きながら流しにある食器を洗う。奥田民生の「メリハリ鳥」という曲が気に入った。何年ぶりかでギターを引っぱり出してきて、弾き語りの「MOTHER」に合わせて弾いてみる。
買い物に行っていた奥さんと子供たちが帰ってきて夕食。食後に今日買ったダージリンを飲んでみる。香りはいいけど、渋みが出てしまった。お茶っ葉の量の問題だろうか。お湯の温度か、むらす時間か。紅茶をいれるのは難しい。「teaspoonful」って山盛りか、スリキリか。リーダーズ英和で引いてみると「茶さじ山盛り一杯;(料理)茶さじすりきり一杯」と書いてある。疑問は解消されなかった。それにしても、今日は半日歩き回って疲れた。ふう。
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