日記2001年03月09日

朝、玄関を出ると雪が降っている。息子が喜んで「積もらへんかなあ」と言うが、積もりそうにない。子供たちを保育園に送ってから会社へ行き、昼まで仕事をする。昼に会社を出てバスで駅まで行く。プラットホ-ムでふいに鏡に映った自分の姿を見る。痩せて少し猫背の冴えない男。ちょっと背筋を伸ばす。空いた電車のシ-トに座ってぼおっとしているうちに電車が難波に着く。

久しぶりにおいしいミンチカツを食べようと長崎本舗に行ってみる。店の前が白いボ-ドで塞がれていて、「○月×日、ナントカ・カフェOPEN」と書いてある。つまり改装中である。そのナントカ・カフェが豚カツ屋だとは思えない。おいしい豚カツやミンチカツを揚げる長崎本舗のおじさんは店を閉めてしまったのだ。

地下街をうろうろして他の店を探す。「ザ・丼」があったので入る。本日のオススメは「山かけサケとろ丼」ですと言うので、それを注文する。文庫本を読みながら待とうと思ってペ-ジを開いたところで早くも「山かけサケとろ丼」が出てくる。本日のオススメなので味噌汁と漬物が付いている。ワサビをたくさん乗せてゴマダレをかける。ビ-ルを飲みたいところだがやめておく。食べ始めたところでサラリ-マンおやじ3人組が入ってくる。通路を挟んで僕の隣に座ったおやじの整髪料がぷ-んと臭ってくる。なんでそんなニオイを振りまいてるんだ?

食べ終って店を出て歩く。途中で大きなケ-タイ電話屋の前を通る。僕はケ-タイというものを持ったことがない。あれば便利に決まっているが、いらない。地下街から地上に出てみると吹雪だった。ア-ケ-ドのあるところまで戻り、ジュンク堂まで歩く。ゲ-ムセンタ-を通り抜ける時に一通りチェックしてみるが、やりたいようなゲ-ムはない。最近ゲ-センの進歩は止っているんじゃないのか。おまけに、この間まで片隅に2、3台置いてあったピンボ-ルをやろうかと思ったら無くなっていた。

文芸の棚を見る。橋本治の「さらに、ああでもなく、こうでもなく」を買う。村上春樹に関する文芸評論本が何冊か出ているが買わない。スポ-ツの棚で、ラグビ-の平尾が河合隼雄や野球の古田と対談している本と「長嶋はバカじゃない」という本と江夏豊に関する本を立ち読みする。趣味の棚でビ-ル作りの本を立ち読みするが大体判っていることしか書いてない。女性誌の棚でクレアに載っている村上春樹のインタビュ-を読む。ブレイン・サイエンスの棚を一通り見る。布施英利さんの「絵筆のいらない絵画教室」を買う。思想・哲学の棚を見る。ベイトソンの「精神の生態学」に続いて「精神と自然」の新版が出ている。良いことである。喫茶コ-ナ-でコ-ヒ-を飲もうと思ったが、大阪本店のチケットしかなかった。

ジュンク堂を出て南海通りを歩く。相変わらずニセブランドバッグ売りがいる。南海難波で地下に降りてJR難波まで歩く。OCATの地下の入り口のあたりで若い男女3人がダンスの練習をしている。電車を一本やりすごして1時間に一本しかない関空快速に乗る。車内アナウンスは感じの良い女性の声だった。電車のアナウンス特有の変なアクセントが無くてとても好感の持てる話し方である。

電車を降りて駅の近くのミスドに行き、明日の朝食用にド-ナツを買う。歩いて帰る途中にバイク屋の前を通ったので3、4年乗っていないバイクを修理したいのだがと相談する。家に帰ってバイクを押してくる。すごく重い。寒いのに汗が出る。距離メ-タ-を見ると家からバイク屋まで600mくらいだった。整備士の青年がタンクキャップに鍵を差し込んで回そうとするが錆び付いていて回らない。「ここまで錆び付いたのは初めて見た」と言われる。とにかく預けて帰る。

家で仕込み中のビ-ルの様子を見る。ペットボトルの底にたまった酵母が確実に増えている。ペットボトルをくるくる回してかき混ぜる。キャップを開けるとプシュ-と音がしてモルトの香りがする。この香りを嗅ぐのもビ-ル作りの楽しみだ。夕刊を読みながら奥さんと子供たちが帰ってくるのを待つ。

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