黄砂 ― 2010年03月22日

昨日の朝、犬と散歩するために外に出ると黄砂で景色が霞んでいた。空を見ると、太陽が白く光っている。満月のようにも見えたが、低い月のように黄色っぽくはない。この太陽はなぜ真っ白なのだろうか。黄砂では朝焼けが起きないのはなぜか。
夕日が赤いのも、出たての満月が黄色いのも、青い光が大気で散乱されてしまうからだ。大気の分子は可視光の波長よりずっと小さい。そういう場合の散乱の度合いは、波長の4乗に反比例する。赤の波長は0.7ミクロン、青の波長は0.4ミクロンくらいなので、4乗すると10倍くらい違う。それだけ青い光の方が散乱されやすいわけだ。
日本に飛んでくる黄砂の粒子は4ミクロンくらいで、大気の分子よりずっと大きい。この場合は散乱の度合いは波長に関わらないので、太陽の色は変わらないということになる。
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