「ん 日本語最後の謎に挑む」 山口謠司 (新潮新書)2010年04月09日

僕も「ん」について考えたことがある。この本の冒頭にも出てくる話題だが、日本語には「ん」で始まる言葉が無い。それは「ん」は日本語に元からある要素ではなく、発音の便利のために身体が言葉を省略しようとした結果生まれた音だからだろう。つまり、小さい「っ」で始まる言葉が無いのと同じことである。「ん」も小さく書くようにすれば良いのではないかとも思う。

音便の「ん」以外に、外来語由来の「ん」というのもある。昔の日本に外国(中国)から「ん」の音が入ってきたときに、どうやって表記するか苦労したという話が興味深い。「ニ」で表したりしたこともあるらしい。「ん」一文字のネタだが、話が日本語の歴史全般に及んでいて、なかなか説得力のある面白い本だ。

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