「GIRLS' GENERATION」 少女時代2012年05月11日

うちの奥さんと娘がYouTubeなんかで聴いていた韓流アイドルには無関心だったのだが、菊地成孔による少女時代の楽曲分析がとても面白かったので、自分でもCDを買って聴いてみた。これは良くできている、洋楽クオリティ。一聴してキャッチーで、よく聴くと捻りも効いている。

この人たちは結構歌がうまくて、リズム感も良い。バックの打込みは意外に音が少ないのだが、サウンドが薄っぺらく感じないのはコーラスで頑張っているからだ。コーラスがうまくいっているのは、ボーカルをクールにコントロールできる証拠である。

歌手というのは大きく二通りに分かれる。歌とバックの演奏を一体で捉える人と、歌と伴奏を分けてしまう人である。少女時代は前者で、歌と打込み演奏が良くハモっている。歌を曲の一部としてバックの演奏と調和させるには、強いビブラートをかけたりコブシを回したり派手に強弱を付けたりせず、クールに歌うことが肝要だ。

一方、ボーカリストとしての自己主張が強い人は、そういうことをどんどんやって、伴奏から浮き上がろうとするわけである。歌が上手くないアイドルなんかの場合は、ヘタなせいで伴奏と調和せず、それでかえって個性が出たりする。少女時代の皆さんはそのどちらでもなく、ストイックに音楽性を追求する方向にプロデュースされているようだ。

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