日記1999年01月30日

朝、息子とコンビニへ行く。息子は走って行くと言う。どうせすぐに「もうシンドくて歩けない」とか言い出すに決まっているので、僕は自転車に乗って行く。息子がペタペタと走るのに合わせてゆっくりと自転車を走らせる。ボクサーか長距離ランナーとそのコーチみたいだ。頭の中でロッキーのテーマが鳴る。池の横を通る。鴨とユリカモメの群れが一緒にいる(彼らは暖かくなるといなくなる)。サギも2、3羽いる(彼らは一年中ここにいる)。息子との間では、たくさんいるカモが保育園児で少し離れたところにいる背の高いサギが先生なんじゃないか、ということになっている。結局、息子は300m位の道のりを走りきった。それで息も乱れていないのには感心した。

その後、一人でいつもの酒屋へ行く。例によってベルギービールをじっくりと選んでいると、店主がそばに寄ってきて、めずらしいのが入ったのだがどうかと勧める。「温めて飲むビール」だそうな。サクランボを漬け込んであって、いろんなスパイスだかハーブだかも入っていて、70度に温めて飲むのだと言う。どんな味がするのか想像もつかない。小瓶だったら試してみてもいいけど、4合瓶なので遠慮させていただく。そう言うと、店主はとても残念そうな顔をした。7種類のビールを買って帰る。

昼前、息子がお使いに挑戦することになったのだが、一人で行かせるのは不安なのでスーパーまでついて行く。途中、墓地の前を通る時、息子が「死んだらここに埋めてな」などと言う。この前まで「死ムのイヤや」と言っていたのだが...。スーパーに着くと息子は真っ先にオモチャのところへ走っていく。買うべき物はタコと紅しょうがと天かすである。ちゃんと買い物しろよと言うと、あちこち歩き回って探し始めたが、何も見つからない。「タコは魚のところやで」と教えると魚売り場に走って行き、造り用のタコを発見する。でも、タコ焼き用だからゆでダコでいいのだった。実際にやらせてみるとお使いはまだまだだということが分かった。奥さんは「店の人に訊くのよ」とか言ってたが、べにしょうがだって何種類もあって選ぶのは大変である。コーヒーの粉とうぐいすもちも買う。

そういうわけで、昼食はたこ焼き。昨日会社の帰りに買ってきたたこ焼きは結構コシがあったけど、家で作るたこ焼きはコシが無い。そこで、いつもは薄力粉だけで作るところを今回は3対1の割合で強力粉を入れてみる。結果はまあまあ成功。もう少し強力粉が多くてもいいかも知れない。小野リサのCDをかけてたこ焼きを焼く。最近、小野リサさんがテレビに出ているのを見たが、家にハンモックを常設していると言う。そのハンモックの写真も出ていた。ハンモックでのできる生活というのは夢のようだ。

たこ焼きを食べながら、さっき買ったベルギーの赤ビールを飲んでみる。これは飲んでびっくり、赤ワインのような色で白ワインのように酸っぱくてフルーティな香りがする。小野リサを聴きながら台所のテーブルの前に立ち、たこ焼きを食べ、酸っぱい赤ビールを飲む。なんで立っているかと言うと娘をおんぶしているからである。途中で奥さんに娘をひきとってもらう。30個ぐらいたこ焼きを食べる。おなかが苦しい。

居間で娘と遊ぶ。「ヒコーキ」をするとキャッキャと笑う。彼女は一歳になって急に歩き始めた。半月ほど前は一歩歩けるだけだったのに、長足の進歩を遂げている。それと同時に言葉を色々言えるようになった。ワンワンとかバイバイとかオイチーとか。二足歩行と言語の使用は人類の2大特徴だから、彼女もやっと人間へと進化したわけである。じゃあ、それ以前は人間じゃなかったのかというと、そんなことはない。ということは、二足歩行とか言語の使用を人類の特徴と考えることが間違っているのである。

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