馬 ― 2008年10月22日
この前、義父がうちの娘を馬に乗せてやるというので運転手として付いて行った。義父が半世紀前に所属していた大学の馬術部の催し。馬場は大学の敷地の一番奥、農学部の農地の中にあった。のどかで気持ちのいいところ。
馬術部員たちがこんにちはと笑顔で迎えてくれる。部員はほとんどが女の子。さっそく厩舎を見せてもらう。例の草食動物の匂いがするのかと思ったら、想像と違ういい香りがする。床に敷いてあるオガ屑の匂い。
義父から馬への接し方を教わる。馬を驚かせないように、正面から声を掛けながら近づく。耳を後ろに倒しているのは怯えているしるし。昔は馬を手に入れるのに苦労して馬の気性も様々だったが、今は引退した競走馬をもらえるので、落ち着いた馬が多いとのこと。
顔を撫でてみる。滑らかな肌触り。5秒くらい撫でたら口で払われる。首を撫でていると、柵の下から顔を出して僕の足を軽く噛んだ。触られるのはあまり嬉しくないようだ。それでもじっとこちらを見ている。眼をよく見ると、虹彩は茶色、瞳の形は横長で色は少し白く濁った青。
前足で地面を掻くような仕草は食べ物を要求しているらしい。食べ物をやる時は、指でつまんでいると指ごと噛まれてしまうので、手のひらに乗せて与える。ニンジンをやるとコリコリをいい音を立てて食べた。隣の柵にいる馬が鉄の扉を歯で叩いてガンガン鳴らす。そちらにもニンジンをやる。別の馬が首を振っている。全ての馬に均等にニンジンをあげた。
娘が馬に乗せてもらう。乗馬帽を被ってプロテクターを着て、部員が3人ついて馬場をトコトコと何周も歩かせてくれる。娘はとても楽しかったらしく、一人で(手綱を引いてもらわずに)乗りたかったと無理なことを言う。乗り心地は健康器具の「ジョーバ」に似ているが、機械と違って馬は温いのだそうだ。
自動車の代わりに家で馬を飼うと楽しいかもしれない。でも、アスファルトの道路を歩くのは馬の脚に良くなさそうだ。ガソリン代より餌代の方が高そうな気もするし、バフンの処理も困る。田舎に移住して農業に転職しないと無理。
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