「Off The Wall」 マイケル・ジャクソン2009年07月18日

「スリラー」の前のアルバム。歌い方は静かで裏声が多く、「スリラー」のようにシャウトはしない。よく聴くと、センターのメイン・ヴォーカルがちょっと遠くて、左右に振った多重録音のコーラスが近くて大きいという妙なミキシングになっている。これはマイケル独特のような気がする。

マイケルが作曲しているのは2曲だけである。いろいろな人が作曲していて、ポール・マッカートニーやデヴィッド・フォスターの曲もある。そのためにまとまりに欠ける。プロデューサーのクインシー・ジョーンズと一緒に、ソウルからポップに移行する過渡期の試行錯誤をしていたのかもしれない。2つのコードを延々と繰り返すような曲が多くて、ちょっと退屈。じっくり聴くためではなく踊るための音楽。ディスコ・ミュージックですね。

ジャケットの写真を見ると、まだ生まれつきの可愛い顔をしている。あらためて最近の風貌とのギャップを考えると痛々しい。今週はMLBのオールスターの時にオバマ大統領からサインをもらうイチローと、全英オープンでタイガー・ウッズとプレイする石川遼を見て、マイケル・ジャクソンのことを思い出した。マイケルは昔「黒人のスーパーマンがいますか? 黒いティンカーベルがいますか?」と言ったそうだが、今ならオバマもタイガーもいる。

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